知らぬ間にあなたを誘導するフィルターバブルから脱出せよ!君の見ている検索結果はホンモノか?


セキュリティ

セキュリティが気になるの。

facebookをやめるときに、ウェブセキュリティについて調べ始めたら、いろんなところのセキュリティが気になりはじめちゃったお年頃。

というのも、

Mac OSX YOSEMITE はスポットライト検索をするたびに位置情報をアップルとマイクロソフトに送っちゃう話とか、

ウィンドウズ8で使われているトラスティッド・コンピューティングを通して、マイクロソフト社が遠隔操作で個々のコンピュータに秘密裏に介入、コントロールすることが可能なことを、ドイツのIT専門家が発見した話とか、

さらには、

NSA(アメリカ国家安全保障局)と、マイクロソフト、グーグル、ツィッター、フェースブック、アップル等 〜 中略 〜
各社が自社のサーバーがNSAのサーバーに直結してること、それにかかる諸経費をNSAから受け取ってる事を8月中旬から下旬にかけて認めだし、米国内で論議が拡大してます。(ZZZ – ドイツ政府、機密保全のため政府機関にウィンドウズ8を使用しないよう通達 より抜粋)

というニュースまで。
もうなんていうか、一般ユーザーにどうしろと。

ウェブセキュリティの話が全然日本で盛り上がらないけれど、ここまで来ると、わたくし達は知らなさすぎでは?と思うようになったわけです。

例えば、Aさんには友達があんまりいなかったとする。だけど、Aさんの友達のBさんにはスタイリストさんやTV業界の人や政治界隈の友達がいちゃったりすると、そっからどんどんそのまたつながりの人や、本人のGPSや、PC内データを辿れていっちゃうわけですよね。

ということはつまり、自分の持ってる情報が貴重かどうか、という話ではもはやない!

いやーすごい時代だ。森に帰りたい。

とは言っててもしょうがないので、何か打つ手を考える。
そうこうしているうちに、初めて知る検索エンジン、DuckDuckGo

DuckDuckGo
[なんだこのしまりのないアヒルは]

パリっとしない雰囲気だけれど、
DuckDuckGoのキャッチコピーは
『あなたを追跡しないブラウザ』
おお、アヒルの顔はだらしないけど 素晴らしい!

duckduckgo
[だからそんな目で見ないで]

調べてみると、DuckDuckGo社は、2010年に事業をスタート。暗号化を標準装備し、クッキー(履歴)もIPアドレスも保存しないため、政府からの情報公開要請にも応じなくていい、というスタンスらしい。

DuckDuckGo(ダックダックゴー)は、インターネット検索エンジン。プライバシー(英語版)の保護とユーザーの情報を記録しないことを検索エンジンとしてのスタンスとしている。理由はユーザーがプロファイルされておらず、検索語句を出した全てのユーザーに対して同じ検索結果を提供するためフィルターバブルを回避することができるためである。 – wikipediaより

フィルターバブルってなんじゃらほい? と調べてみると、

フィルターに囲まれた世界を意味する表現。イーライ・パリサー(Eli Pariser)が用いた語。検索エンジンの検索結果がユーザー個々の嗜好で変化するフィルター機能によって、一方的な見地に立った情報しか手に入らなくなることを例えたもの。
検索エンジンの中に含まれるフィルター機能によって、その人の過去の検索履歴などから個人に最適化した情報が手に入りやすくなる。一方で、自分の知らないことや反対意見などが検索結果として生じにくくなるため、フィルターの強度によっては、ユーザーが操られてしまう懸念がある。 – weblio辞書より

!!!

これだ!まさにこの数ヶ月、わたくしが懸念していたこと!

これが fbを辞めた理由のひとつだし、
自分なりにウェブの今後を考えるときに、どうしても外せない概念。

ならば使ってみよう DuckDuckGo (ダックダックゴー)。
フィルターバブルを破っておくれ。

DuckDuckGoを使ってみた感想

ずばりシンプル!

DuckDuckGo

「ヨホホ研究所」で検索した結果の画面。
youtubeや画像の検索結果も出ないし、広告も出ない。ネガキャンは出る

さらに DuckDuckGoは、Googleよりも検索が速いらしい。なぜならGoogleは、アルゴリズムにいろいろ手を加えて検索結果にどうでもよいようなサイトをリストアップする機能があるから、とのこと。

というわけで検索順位は Googleと違い、なんというか 新鮮。

良くも悪くも、今までいかにフィルタリングされた結果を見てきたのか、と少々ショック。
また、検索画面上で Youtubeを見ようとすると、
「Youtube(Google社)に匿名性はありません。ここで見るビデオはGoogle社によって記録されています」
と警告が出る。

改めて言われると、なんだかこう、「うっ」と気構えるね。。。

duckduckgo、youtubeの警告

すっかり気に入ってしまった DuckDuckGoだけど、

欠点としては、
・タイトルの文字数が短いために記事が判別しづらい。
・ヒットする日本語サイトが少ない感じがする。

あとは初期設定だと、英語の検索結果ばっかり出るので、ちょいと設定変更を。

duckduckgoの設定

1.検索結果右上のリストボタンをクリック。

duckduckgoの設定

2.「Advanced Settings」 をクリック

duckduckgoの設定

3.「地域」を「Japan」、「言語」を「日本の日本語」と選択

duckduckgoの設定

4.ページ下部の「Save and Exit」をクリック!

これで日本語結果が上位に出てくるはず。
あとは、見た目を変えたり、セキュリティの設定も選べたりできますよ。

すごいぞ DuckDuckGO!
ついでにモバイル版も設定だ!

iPhone safariの標準検索エンジンにする

duckduckgoの設定

1.「設定」から「safari」をタップ

duckduckgoの設定

2.「検索エンジン」をタップ

duckduckgoの設定

3.「DuckDuckGo」を選択。完了!

これだけで iPhone safariが堅牢に。
続いてMac版。

Mac safariの標準検索エンジンにする

duckduckgoの設定
safariを開いている状態で Command + ,(ひらがなの「ね」のキー)で、「環境設定」に入る。

「検索」タブを選択し、検索エンジンを 「DuckDuckGo」に。以上!

DuckDuckGoを使ってみて思ったこと

まだ使ったばかりだからわからないことも多いのだけど、今までやっていた『Googleで調べて、知ったつもりになる』という一連のプロセスに、ある一定の意図が働いていたかもしれない、と考えることはとても意味があるなぁ、と。

facebookなんて、フィルターバブルそのもの。

わたくしは、TVを8年間ロクに見てないのだけど、それは自分にとっては良いことだったように思う。
TVを見なくなって、世間一般のある一定の苦悩みたいなものに振り回されなくなった実感がある。

同じように、facebookをやめ、Google検索をやめて、解析および追跡から離れた時間が積み重なればなるほど、自分の考え方に、また一つ生来のものが戻ってくるように思った。から、

duckduckgo
[そんな目で見るなって!]

つづくー。


この記事の著者

テンダー

ヨホホ研究所主宰の、泣く子も訛る社会派ヒッピー。 電気関係、ウェブ、文章表現、写真、選挙、先住民技術、などが研究対象。 2016年のテーマは、持続可能性の本を書くことと、アウトフローを極めて綺麗にすること。