一点モノのプレゼント。夜光貝から指輪を作る。


birthday

大切な人が誕生日だから、夜光貝を削って、指輪を作ることにした。
手元に夜光貝がなくて困っていたら、たまたま宮崎・串間の方から、夜光貝を3つ譲ってもらったよ。ありがとう!

丁寧に削り方まで教えてもらったので、以下、その制作過程をお伝えします!
YOU も誰かの記念日に、夜光貝から指輪を作って、一点モノのプレゼントしちゃえばいいじゃん!

夜光貝を切る

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いやはや、これが結構なれるまでに時間かかった。

セイバーソーという道具で切ることをお勧めされたのだけど、

ムサシ 【DANKE】 リチウムイオン充電式 セーバーソー LPT-184
[こういうの]

持っていなかったので、とりあえずディスクグラインダーにダイヤモンドの刃をつけてやってみる。

刃が熱を持つと、貝がもろもろ崩れてしまうとのことだったのだけど、休み休みやったら大丈夫だったよ。15秒に一回、休む感じ。

あと、切るときに出る粉末はとっても身体に悪いらしいので、良い防塵マスクをつけるように、と念を押されました。たしかにすごく粒子の細かい粉塵が出ます。とても身体に悪そう。

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[スライスした螺旋]

どこをどう切るかの説明はとても難しい。
くるくるまわってくる夜光貝の螺旋を(演歌みたい)、大体指の太さになるだろう、というところで勘で切る。
3次元なので、ねじれていて、切ってみないとどうなってるかよくわからない。
まさに一発勝負!

このとき、いきなり指輪を完成形の太さにしようとすると、あっさりと割れておじゃんになります。もったいなくても、すこし厚めに切るように!
また、中心切ると、輪っかが取り出せない(螺旋の中心軸が、指輪の弧の一部になる)ので、必ず中心軸から2、3cmオフセットして切り出すようにします。

上の写真で言うと、右下の穴が、そのまま指を入れるところ。親指が当たってるのが螺旋の中心軸。

ひたすら研磨する

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[荒削り後]

スライスした螺旋の周りの、指を入れる所以外を切り落として、多少丸くしたところ。
ずいぶん指輪っぽくなってきたけど、こっからが一仕事。

ヤスリで削る場合は、240番の紙ヤスリでも、ときどき欠けさせてしまうことがあったので、400番くらいがいいかも。(押し当てると、表層が剥離する)
手でやるともっと大変なので、ディスクグラインダーに紙ヤスリをつけて、しゅんしゅん削る。

押し当てると一気に欠けるので、気長にゆっくりと。

また、
フジツボのある表面層 → 青や緑の色味層 → 光る真珠層 となっていたので、
削りすぎると色がなくなってしまいます。

ここらへんも、貝の個体差があってなかなか加減が難しい。

仕上げ

こつこつ削って、 2000番の紙ヤスリで水研ぎして、やや仕上げ、
その後、10000番のコンパウンドと布で磨いたのが、

はい、ドン!

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どこからどう見ても指輪!
秘技、「10000番のコンパウンドで磨けば何でもピカピカの術」です。

おそらく螺旋の関係で、かならず一カ所は貝がねじれているので、そこの処理をどこまで攻めるかがなかな決められなかった。
次の写真の奥のところですな。

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[ちなみに台は、紫外線LEDの付属ケース]

いいんじゃないでしょうか!
青緑の色味も残ってるし、内側は真珠層が出てるし、処女作にしてはいいと思います!

急いだ部分はやや欠けたりしたけど、次作るときは大丈夫だと思う!

というわけでポイントをまとめると、

・切るときは一発勝負
・厚めに切れば、失敗してもリカバリーしやすい。
・削るときは400番くらいが良さそう
・仕上げは10000番のコンパウンドでピカピカの術
・指輪は、きれいに丸くないとかっこよくない
・指輪は、幅がきれいに平行を保ってないと、やっぱりかっこよくない
・自分の手だと第一関節までしか入らない。
・ダイヤモンドは昔は捨てられてた石だったのを、デビアス社が「ダイヤモンドは永遠の輝き」というキャッチコピーでブランディグ、価値を創成したものらしい。おやまあ!

本文に入ってないまとめがあるのは気のせいです。うふふのふ。

喜んでくれるかな?

つづくー!


この記事の著者

テンダー

ヨホホ研究所主宰の、泣く子も訛る社会派ヒッピー。 電気関係、ウェブ、文章表現、写真、選挙、先住民技術、などが研究対象。 2016年のテーマは、持続可能性の本を書くことと、アウトフローを極めて綺麗にすること。

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