一点モノのプレゼント。夜光貝から指輪を作る。
大切な人が誕生日だから、夜光貝を削って、指輪を作ることにした。
手元に夜光貝がなくて困っていたら、たまたま宮崎・串間の方から、夜光貝を3つ譲ってもらったよ。ありがとう!
丁寧に削り方まで教えてもらったので、以下、その制作過程をお伝えします!
YOU も誰かの記念日に、夜光貝から指輪を作って、一点モノのプレゼントしちゃえばいいじゃん!
夜光貝を切る
いやはや、これが結構なれるまでに時間かかった。
セイバーソーという道具で切ることをお勧めされたのだけど、
持っていなかったので、とりあえずディスクグラインダーにダイヤモンドの刃をつけてやってみる。
刃が熱を持つと、貝がもろもろ崩れてしまうとのことだったのだけど、休み休みやったら大丈夫だったよ。15秒に一回、休む感じ。
あと、切るときに出る粉末はとっても身体に悪いらしいので、良い防塵マスクをつけるように、と念を押されました。たしかにすごく粒子の細かい粉塵が出ます。とても身体に悪そう。
[スライスした螺旋]
どこをどう切るかの説明はとても難しい。
くるくるまわってくる夜光貝の螺旋を(演歌みたい)、大体指の太さになるだろう、というところで勘で切る。
3次元なので、ねじれていて、切ってみないとどうなってるかよくわからない。
まさに一発勝負!
このとき、いきなり指輪を完成形の太さにしようとすると、あっさりと割れておじゃんになります。もったいなくても、すこし厚めに切るように!
また、中心切ると、輪っかが取り出せない(螺旋の中心軸が、指輪の弧の一部になる)ので、必ず中心軸から2、3cmオフセットして切り出すようにします。
上の写真で言うと、右下の穴が、そのまま指を入れるところ。親指が当たってるのが螺旋の中心軸。
ひたすら研磨する
[荒削り後]
スライスした螺旋の周りの、指を入れる所以外を切り落として、多少丸くしたところ。
ずいぶん指輪っぽくなってきたけど、こっからが一仕事。
ヤスリで削る場合は、240番の紙ヤスリでも、ときどき欠けさせてしまうことがあったので、400番くらいがいいかも。(押し当てると、表層が剥離する)
手でやるともっと大変なので、ディスクグラインダーに紙ヤスリをつけて、しゅんしゅん削る。
押し当てると一気に欠けるので、気長にゆっくりと。
また、
フジツボのある表面層 → 青や緑の色味層 → 光る真珠層 となっていたので、
削りすぎると色がなくなってしまいます。
ここらへんも、貝の個体差があってなかなか加減が難しい。
仕上げ
こつこつ削って、 2000番の紙ヤスリで水研ぎして、やや仕上げ、
その後、10000番のコンパウンドと布で磨いたのが、
はい、ドン!
どこからどう見ても指輪!
秘技、「10000番のコンパウンドで磨けば何でもピカピカの術」です。
おそらく螺旋の関係で、かならず一カ所は貝がねじれているので、そこの処理をどこまで攻めるかがなかな決められなかった。
次の写真の奥のところですな。
[ちなみに台は、紫外線LEDの付属ケース]
いいんじゃないでしょうか!
青緑の色味も残ってるし、内側は真珠層が出てるし、処女作にしてはいいと思います!
急いだ部分はやや欠けたりしたけど、次作るときは大丈夫だと思う!
というわけでポイントをまとめると、
・切るときは一発勝負
・厚めに切れば、失敗してもリカバリーしやすい。
・削るときは400番くらいが良さそう
・仕上げは10000番のコンパウンドでピカピカの術
・指輪は、きれいに丸くないとかっこよくない
・指輪は、幅がきれいに平行を保ってないと、やっぱりかっこよくない
・自分の手だと第一関節までしか入らない。
・ダイヤモンドは昔は捨てられてた石だったのを、デビアス社が「ダイヤモンドは永遠の輝き」というキャッチコピーでブランディグ、価値を創成したものらしい。おやまあ!
本文に入ってないまとめがあるのは気のせいです。うふふのふ。
喜んでくれるかな?
つづくー!
😛 はじめまして 😛 私は、夜光貝が大好きでハンドメイドの作品の、夜光貝の指輪を購入しましたところ、どうやって作られているのだろうと疑問に思い、調べましたら、こちらのページに詳しく記されていましたので、とても感謝しております。とても参考になりましたので嬉しいです。貝殻1個につき1個しか採れないということと、貝殻をたてに半分に切るとできますということは、存じておりました。もし、御存知でしたらお聞きしたいのですが、① 大小どのような大きさの夜光貝でも指輪は作れますか?それとも何センチor(何キログラム)以上の大きな夜光貝しか作れないというのはありますか?② 指輪の表面の緑層を残そうと思う場合にどの固体でも時間をかければ残せますか?③ 指輪を作る部分は、緑層残しは、大変ですか? 夜光貝の指輪は、ネットで販売をされていますものはほとんど、緑層はなしで真珠層または、白がほとんどです。お写真に写っておりました、完成した夜光貝の指輪は、緑層もしっかりと出ており、大変美しい仕上がりですね。このたびの夜光貝の指輪の作り方の説明は、大変参考になりました。また、御存知でしたら、御回答のほうもよろしくお願い致します。 😆 ❗
ピンクシェルさん、こんばんは。テンダーです。参考にしていただけたようで何よりです!
お尋ねの件、わたくしも詳しいわけではないのですが、
1.大小どんな貝でも、小さな穴が数センチまでは螺旋で広がっていくので、指輪を切り出すことはできると思います。
ただ、小さな貝は、厚みが薄いかも。薄いと割れやすいので、実用に向かない気がします。
2と3.緑層について。これは、あまり意識してなくて簡単に残っちゃったので、なんともいえないです。貝によっては、そもそも緑層がない貝もありますよね。そういう意味では、色味の豊かな貝自体が少ない、ということなのかな? たぶん、目の細かいヤスリでゆっくり削ってけば、緑層のある貝なら簡単に残ると思いますよ!
これから、お作りになるのでしょうか?
うまくいくといいですね!
😛 早速お返事をいただきまして、ありがとうございました。そして御回答もとても分かりやすく参考になりました。私は、夜光貝の加工で、これはどのように加工されたものなのか、非常に疑問を持ったことが、今までに夜光貝の作品を拝見しました中で、2つありました。一つは、夜光貝の指輪の加工方法だったのですが、こちらのページに詳しく書いていただけて、貝殻の断面の部分のお写真を拝見することにより、非常に分かりやすくて感謝しております。もう一つは、メビウスの輪のように「8の形」でねじれている形のものです。http://dicon.ti-da.net/c176976.html こちらの夜光貝の加工日記の2012年03月14日の記事にお写真が掲載されています。
「8(数字の⑧)の形」で交差している間が隙間があるんですよね。 😯
私の母も先日そのペンダントを購入して持っているのですが、どのように加工をしているのかが、全く分かりません。
8の交差している部分の間の隙間をどうやってあけているのだろうと、すごく不思議です。
8の形はとても厚みがありますので、大型の夜光貝を使用していると思うのですが、もし、ヨホホ研究所様でこちらのものを、お作りになることがございましたら、是非掲載していただけたら嬉しいです。
また、こうなんじゃないのかな?っていう加工のことで何でもよろしいですので、教えていただけることがありましたら、よろしくお願いします。 😆 ❗
はーい、わたくしくも夜光貝加工に詳しいわけではないので、推測になりますが、
おそらく、この方も書いていらっしゃる通り、ルーター(小型の切削機械)に、小さなグラインダー刃のようなものをつけ、切り込んでいって作るのだと思います。
薄くて硬い刃を使えば、可能なのかもしれません。
こういうのは、たぶん何個も壊してだんだんと見つけてく作業な気もするので、数を重ねてみないとなんとも。確かなことが言えずすいません。
貝の加工はとても時間がかかるため、近々でする予定はないです、ごめんなさいな!
😀 テンダー様 御回答をありがとうございます。 😀
たぶん、おっしゃる通りだと思います。とても参考になりました。 😆
私は、夜光貝を今までに加工をしたことがありませんので、加工日記のホームページでは、全てを把握できず、テンダー様の御説明で、大体分かってきました。8の形の間の隙間は、たぶん何回も試行錯誤をしたのだろうし、気の遠くなるような根気と時間が必要なんだろうと思います。
貝の加工は、磨くのも形を切り取る作業などすごく根気と時間がかかりますよね。複雑な形は、本当に素晴らしいと思います。
テンダー様の御説明、感謝します。ありがとうございました ❗