水俣オフグリッドソーラーWSを通して気づいた、自家発電継続のポイント。


水俣ソーラーWS
なんと5回目となる、熊本県・水俣市でのソーラーWSが昨日無事終了。
これにより水俣地域では、のべ28名の方がオフグリッドシステムを手にしたことになりますぞ。

すごいぞ水俣!



オフグリッドソーラーシステムは何のため?

テンダー取材用ソーラーWS写真
はてさて、今までに全部で10回のオフグリッドソーラーシステム制作WSをしたんだけど、提供したわたくしの実感値としては「自作ソーラーシステムを1年後も生活の中で使ってる人の割合は2割くらいじゃなかろうか疑惑」が最近ニョキニョキと芽生えてきました。
他のソーラーWSをされる方に聞いても「うーん、、、そうかも」とのお返事。

よくよく考えてみると、WSの目的が「太陽光で発電すること」になってる場合が多くて、「太陽光発電でいい感じに暮らすこと」になってないケースが多いことに気づいた。
WSの質が低いんじゃないの?という意見は未審議で却下

うーん、これはなんとか打破せねば!


そもそもの、オフグリッドソーラーWSをする目的


システム思考を学ぶようになって明確になったんだけど、わたくしの場合、WSをする目的は「自分の頭で考える人を増やすこと」なのでした。今までの電気やインフラを提供され、買っている状態のユーザーから脱却して、自分で作ってみたり、工夫してみたりするとっかかりとしての、ソーラーWS。

だけど、そもそも講師としてわたくしが招かれた時点で、お客さんは「教えてもらえるつもりで」会場に来ちゃう。もし、ひとりでソーラーシステムに向き合っていたら、ウェブで調べたり本を読んだり、できる限り粘るであろう自問自答の時間がなくなる。当然っちゃ当然なんだけど、それじゃ困る、困るのよ。困っちんぐマチコ先生。


今回はお願いと説明をしてみた。

わがや電力、MC4コネクタの圧着
というわけで今回は、

・目的は「自分の頭で考える人が増えること」なので、WSでは聞く前になるべく考えて!

・1年後も使い続けるための知識が得られているかどうかを、都度、自問自答して!

・大きな系の話をした。「オーストラリアのウラン採掘 → 日本中の原子炉でのウラン使用 → 青森県六ケ所村への集積と再処理工程 → 米軍が劣化ウランを買い上げ → 劣化ウラン弾になる → 中東や米兵に多大なる被爆者を生む」という一連までわかった上で、その電気製品のスイッチを押しているのかどうか。そんな世界に住んでいるのなら、多少不便でもオフグリッドシステムの方が、ずっと加担する暴力が少ないんじゃなかろうか、と説明した。


その結果、制作時間も短くギュッと詰まった感じになり、多分みんな1年後も使えてると思う。伝わった感じがある。
お願いって大事だね!


地域のオフグリッド・コミュニティ

minamatasolar06
それと、水俣では述べ28名ほどのオフグリッドシステム所有者がいるわけだし、何より今回の会場となった愛林館の館長さんが、自然にオフグリッド相談役みたいな形で地域で機能してくださっていて、ありがたいことしきり。

そういう形で、地域内に互助の仕組みができていかないと、わたくしがWSをすればするほど、延々とメンテの問い合わせが増える、という魔のループに陥っちゃうわけなので、そういう意味でも水俣はうまく進んでると思う。
(なんと水俣内では、オフグリッドシステムを継続利用してる人が8割、というヨソとは逆転の比率なのでした!)

というのも、使ってる人たちが「台風の停電の時に大活躍だったよ!」といったグッドフィードバックを地域に返してくれているし、それにより次の参加者さんが来てくれるし、人数が増えることによって「あの人、自分で発電までして変わってるよね感」も地域内で減っていくし、いいことたくさん。


今回のまとめ


あくまでも、オフグリッドソーラーシステムが「合理的だから使い続ける」というところで納得してもらえないと、続かないだろうし意味がない、と思ったよ。やっぱり、事前に「わがや電力」も読んでもらえたら、WSの時間もより深められるし。今まではワークショップしすることで割合満足してたけど、これからは使い続けてもらうことを理解してもらえるよう、やり方を変えようと思いましたとさ!


続く!



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夏の自由研究は電力自給だ!「わがや電力 〜 12歳からとりかかる太陽光発電の入門書」


この記事の著者

テンダー

ヨホホ研究所主宰の、泣く子も訛る社会派ヒッピー。 電気関係、ウェブ、文章表現、写真、選挙、先住民技術、などが研究対象。 2016年のテーマは、持続可能性の本を書くことと、アウトフローを極めて綺麗にすること。