[試作] 電源のいらない非電化照明を自作する。


非電化照明

なんともはや!
この怪しい物体はズバリ、電源もなく光る非電化照明
蓄光塗料と集光パネル、鏡を組み合わせたもの。

この非電化照明は、和菓子 我が師・藤村靖之博士考案の発明品。
前から作ろう作ろうと思っていたものの、なかなかタイミング合わず、着手できずじまい。

そんな折、蓄光看板を研究する福岡・大川市のガラス屋さん、
クリエイション・グラス・ハヤシの林さんがいらっしゃることになり、「一緒に試作しましょう!」とのありがたいお言葉をいただき、平日昼間に急遽製作!

非電化照明の試作
[ダイの大人2人、昼間から道路で蓄光塗料を広げる]

我がバイブル、非電化工房ウェブサイトによると、仕組みはこんな感じ。

非電化照明の試作

集光シート(=端面発光するアクリルパネル。その他、集光パネルとか、呼び名いろいろ)に蓄光塗料を塗り、
その光を底部の鏡面で反射。
(図には書いてないけど、実物は底面が鏡だった気がする)

するとアクリルパネルの断面が光るので、その光を全面の曇りガラスに当てて拡散。今だったら導光板とかでもいいかもね。

ポイントは、オレンジ色のアクリルには、緑系の蓄光塗料を合わせることらしい。
光の波長が合わさって、明るくなるみたい。

というわけで、完成&テスト!

非電化照明の試作

どっひゃーー!!!
コタツの中で本読めちゃうぜ!

よく考えると、コタツの中で本を読む機会は、人生にあまりなさそうだけど、まあ、そのくらい明るいということで。

試作で気づいた改善点は、
1.使ったアクリルが1mmだったのだけど、それだと薄かった。薄いと光が少ない。分厚ければ分厚いほどいい気がするけど、どうなんだろう?
2.蓄光塗料はなるべく薄く均一に塗布した方が良さそう。今回は、蓄光顔料、バインダー(糊)、有機溶剤、ガラスビーズを混ぜて使ったよ。

てところかなぁ。
全面のパネルも、曇りガラスよりも明るいものがある気がする。

ちなみに、アクリルは、集光性能のあるものはほとんど街に売ってないようなので、ネット通販をお勧め。

アクリル板 270×320×2mm 集光オレンジ
(アクリルには、光を当てると端面が光るものと光らないものがある。間違えないように!)

というわけで、試作2号もそのうち作っちゃうぞ。

つづくー!

詳しい解説はこちら。
使うのは「蓄光材料」。昔からある夜光塗料です。最高レベルの蓄光材料でも、明るさは5カンデラ/㎡程度――このままでは暗すぎて話になりません。せめて50カンデラ/㎡程度にできれば、門灯か夜光看板くらいにはなりそうです。
そこで、蓄光材料の明るさを10~20倍に増幅することを考えてみました。仕掛けは簡単です。集光シートを下の図のように、プリーツ状に並べます。集光シートの下側表面には蓄光材料が塗布されています。昼間、陽光は上部から入射し、集光シートを透過して蓄光材料に到達し、光として蓄えられます。夜間、蓄光材料から放射された光は、集光シートの端部前面から放出されて、半透明看板を照らします。
 下の写真は実際に作った看板の夜間の写真です。簡単な装置ですが、60カンデラ/㎡程度を実現することができました。感動的なほど明るく光ります。
非電化工房 より転載。全文は非電化工房をご参照くだされ。)


この記事の著者

テンダー

ヨホホ研究所主宰の、泣く子も訛る社会派ヒッピー。 電気関係、ウェブ、文章表現、写真、選挙、先住民技術、などが研究対象。 2016年のテーマは、持続可能性の本を書くことと、アウトフローを極めて綺麗にすること。