知られざる助産院についての5つのメモ
いやー、世の中知らないことばっかり。
とあるプロジェクトのために鹿児島中央助産院を取材したり、自分で調べてたりして知ったことのメモ。
ちなみにお写真は、今回いろいろ質問に応じてくれた、鹿児島中央助産院院長の北村さん。あざっす!
1.医師が介助する出産と比べて、助産師が介助する出産のほうが乳児死亡率は19%、新生児死亡率は33%、低出生体重児は31%低かった。
1998年に発表された400万件の出産を対象としたWHOの研究により。(「医学書院の助産学概論」より抜粋)
2.健康な女性の正常な妊娠・出産には医療介入の必要はなく、
(中略)
出産の施設化や医療化が進行するにつれて、出産過程においても過剰な防衛的医療が行われるようになったが、そのなかには母児の健康とはまったく無関係なものもあると指摘された ※1
(※1 WHOが分類した6つの条件に当てはまらない、という意味)
(「医学書院の助産学概論」より抜粋)
3.戦後のGHQの指導により、日本の出産は自宅分娩から施設分娩へ移行。
お産は、アメリカで行われている医師主導による施設分娩が推進されるようになり、厚生省もこの方針に協力し、分娩は医師と看護師でよいという助産師不要論が浮上した。
(「ふぃっしゅ in the water」より)
4.助産院では会陰切開をしないが、初産婦の52%が会陰裂傷しない(=無傷!)。経産婦は70%以上が会陰裂傷しない。
知らない人が多いらしいんだけど、病院出産の場合、陣痛の痛みの中で、会陰(膣と肛門の間)をハサミで数センチ、チョキンと切るそうな。これにより、会陰が裂けて縫いづらい怪我になるのを防ぐらしいんだけど、無理な体勢で産まない助産院では、そもそも裂傷自体、必ずするわけではないとのこと。
*ちなみに「擦り傷」も裂傷に含まれ、鹿児島中央助産院では第1度会陰裂傷(会陰部の皮膚のみの裂傷や膣壁粘膜表面のみのかすり傷程度の時)くらいのものしか見たことがない、とのこと。
(鹿児島中央助産院でのインタビューにより)
5.そもそも助産師は、女性の一生涯の性の悩みにお答えする職業。ちなみに鹿児島中央助産院は若年性の妊娠も、更年期の悩みも、24時間体制で電話相談に乗るそうな。
(鹿児島中央助産院でのインタビューにより)
ついでに書いておくと、子育てやパパの悩みにも応じるらしい。幅広い!
ちなみにうちの下の子も、鹿児島中央助産院で生まれました!
てなわけで、来週には助産院プロジェクトをオープンできるはず!
続く!