鹿児島中央助産院が移転!みんなでクラウドファンド大作戦!


記事内のクラウドファンドは募集を締め切りました!たくさんのご協力、ありがとうございます。
また当記事本文には助産文化についての詳しい解説もありますので、是非ご覧くださいな!

鹿児島中央助産院が移転するらしい!

何を隠そう、わたくし、さる12月に子供が生まれました!

わーわー!

その際は、鹿児島中央助産院というところに本当〜〜〜〜にお世話になったのだけど、その助産院が諸般の事情で移転するらしい。そこで皆様にお力添えのお願いです!!!


院長の北村さんと、助産師の竹内さんにお話を伺いました。

鹿児島中央助産院
北村さん
助産師になって23年。お産の多い産科病院に10年勤務、看護大学で6年間教育に携わる。40歳前にフラリとラオスに行き、ラオス人化する生活を2年間送る。中央助産院に就職後2年でなぜか院長就任という面白い出来事にもめげず、「生まれる」「育つ」に徹底的に寄り添う助産師をめざし、日々精進中です。
10人兄弟の長女として育ち、弟妹たちには「小さい母」として権勢をふるっていました。子どもを産んだことはありませんが、周りの子どもたちみんなの母にもなりたいです。



助産師の竹内さん
竹内さん
助産師10年目。お母さんと赤ちゃんが穏やかに毎日を過ごせるように。気持ちいいケアってなにか。心のこもったお手当って何か。どんな言葉を届けたらほっこりしてもらえるかなぁ。
そんなことを考えながら、皆さんのお手伝いをしています。2歳の怪獣みたいな娘を育てながら母ちゃん業もしています。


北村さん、竹内さん、その節はありがとうございました!
いえいえこちらこそ。
うちの子は安産で、最初の陣痛からは8時間くらいかかったのですけど、怪我も後遺症もなく、とっても健康。

助産院なので医療介入がなく、布団の上でゆっくり産みました。主に竹内さんについていただいたのですが、竹内さんはひたすら待ってくれて、妻の先回りすることがないというか、妻がどう動いて、何をしようとも、ひたすらそれをサポートする、という姿勢が印象的でしたよ!

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[生まれた直後も母子ともに好きなだけ一緒にいられる]

ありがとうございます。
助産師が指示を出して、妊婦さんが頭を使ってしまうと、オキシトシンという子宮を収縮させるホルモンが出にくくなってしまうんですね。
だからなるべく直感的な、本能的なお産に近づけて、スムースなお産になるといいな、と思っています。
うーん、さすが。
居合わせて初めて、直感的な、本能的なお産が実感を通してわかりました。

そもそも出産は病気じゃないですし、医療的な区分ですらないかもしれないですよね。もともとの個人の力でも、状況によってはできるものなんだと思いました。

そんな中央助産院が移転すると聞きましたよ!

そうなんです。
鹿児島市内に新しく助産院を建ててるところなんです。

僕らの助産院が移転するってよ!

鹿児島中央助産院

今の助産院は築45年。
耐震性がなくて、市から建て替えるように指導されていました。ところが、耐震工事をするお金もなくて、どうしたものかと困っていたところ、今の土地を買ってくれる人が現れたんです。
それならば、売ったお金で新しく助産院を建てられるんじゃないか、ということになりまして。

2016年5月中に出来上がって、下旬には引越し予定、なんですが

なんですが??
実は、土地を売ったお金だけでは、建築費がまかなえなかったんですね。

工事費だけで1億円ちょっと。
それ以外で数千万円。

今の建物を補修することも考えましたが、補修だけでも結構な見積もりになりました。

また、耐震工事をするなら助産院を一時閉めざるをえませんけれど、新築ならば切れ目なく移行ができます。
妊婦さんのことを考えると、とても助産院を閉めることはできません。

様々な観点からの検討期間を10年経て、県や市からの助成とともに足りないところは借金をしよう、となりましたが、数千万円というのは、わたしたちにとっては、とても大きな金額です。

決めたけれど、まだ悩む。それでも時間は過ぎていく。ほとほと困っていたところ、最近うちで出産を経験した親御さんたちが、力を貸すよ! と言ってくださったんですね。

あ、それ 俺!俺!
ありがとうございます(笑)。

声をかけていただくまで、お金のやりくりで困っていて、最終的には備品代も削ろうか、と悩んでいたんです。

お母さんと赤ちゃんが直接触れる部屋の内装や家具、入院環境に関しては、良いもの、安全な優しいものを使いたいとスタッフと話していたのに、もはやそこから削らざるをえなくなってきて、私は途方に暮れていました。

その時に、テンダーさんや皆さんが声をかけてくださって、「自分たちの助産院を自分たちで作ろう」という話になって、ものすごく嬉しかった。

本当に、ここまでやってきてよかった、と思ったんです。

鹿児島中央助産院
[一回目ミーティングの様子]

いやあ、お世話になりましたからね。
うちはここで産んで本当に良かった、と今でも思ってますよ!

てなわけで話し合いの中で、具体的にいくつかの案が出てきましたよね。

・家具類はDIYワークショップをする。
・布物もDIYで作る。
・器類は、地元の陶芸家さんたちに声をかけてみよう。
・家電はIT系チームの検索スキルを使って良い安いものを探す。

となりました。

話し合いの中で、あれよあれよと経費が削減され、「そんなものまで作っちゃうの?!」ということばかりの衝撃のミーティングでした(笑)!
基本的に私も、無人島合宿を一緒にやってるスバルさんも「ないものは作っちゃおう精神」なので、超精密機械とかでなければ、現状の整い度合いはあまり気にしない、というか。

というわけでスバルさんが家具DIYを請け負ってくれて、私が家電を探したり照明作ったり、ファシリテーターの石川世太さんが全体を取りまとめてくれて、あれこれ見積もった結果、

既に100万円以上の予算を削減できそうです。いやはや。

本当にありがとうございます・・・!
いえいえ。

それでも、まだ足りないところは、
・クラウドファンド
で募ろうと。

スターキルトプロジェクトそして、この案をとりまとめたプロジェクトを、北米先住民文化の「スターキルト」にならって、
スターキルトプロジェクトと、わたくし命名しましたよ!

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Photo by gina pina

スターキルトとは、北米先住民のラコタ族に伝わる布のこと。
部族に子供が生まれると、部族の全員が一針ずつスターキルトを縫う。自分の出生には多くの人が関わっている、という意味が込められている。生まれてくる赤ん坊はスターキルトに産み落とされ、生涯の折り目折り目に使われる。また亡くなるときも、同じスターキルトに包まれ看取られる。

まさに今回の趣旨にピッタリです!

鹿児島中央助産院のコンセプト

助産師さん
[助産師さんたちはみんな仲良し]

ここにはいろんな人が産みに来る

助産院って、人によってはほとんど縁がないところだと思うんですね。イメージしづらいだろうし。具体的にはどういうことをされてるんですか?

ひとつ私が驚いたのは、出産前の助産院主催のマザークラスで出会ったお母さん方が、本当に多様だったこと。海外から出産のために、この助産院を目指して帰国されてる方もいらっしゃいましたね。

ええ、いろんな方が産みにいらっしゃいます。

というのもここは、児童福祉施設の助産施設というものに認可されていて、生活保護の世帯の方も出産できるようになっています。
なので、シングルのお母さんで生活保護を受けていらっしゃる方だったり、10代のママだったり、そういう方々も年間に1割ほどいらっしゃいます。

また、実の父母や旦那さんからのサポートを受けられず、上の子供と一緒に入院して出産、産後も子供と一緒に過ごす方もいらっしゃいますし、自然出産を目的としていない方もたくさんいらっしゃるんです。

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私はそれがいいなぁ、と思いました。排他的な感じを受けなくて。

ちなみに興味から聞くんですけど、直感的な・本能的なお産という価値観と全然合わない方がいらっしゃったらどうするんですか?

例えば、「どうしても痛みなく産みたい」という方がいらっしゃったりしたら。

そうですね。
まず、どうして痛みなく産みたいのかを聞きます。

それは、前のお産の体験が原因なのか、もしくは、生きてきた上での何かエピソードがあって、そう思っているのか。助産師側の努力でそれを減らすことができるか、などですね。

そういうことを関わりの中で丁寧に聞いていき、ここで一緒にお産ができそうかどうかを話し合っていくと思います。

なるほど。
逆になるべく体を動かして、たくましい野生の状態に身体を持っていかないと自然な出産はできない、と思ってる人もいると思うんですけど、そういう時は、トレーニングのメニューを提供するんですか?
こちらからメニューの提供はしてないですね。

一緒にお産をすることがどういうことなのか、その後すぐに始まる育児とはどういうことなのか、というのを妊娠の間にお話ししていく中で、妊婦さんが自分から「あ、やっぱり骨盤のまわりの筋肉を柔らかくしておきたいな」とか・・・

おお、妊婦さんが自発的に理解していくんだ!
そういうことが多いです。

そして、その中で、自分だったらどんなものがいいのか、合ってるのかを見つけてもらえたら、と私は思うんです。

例えば外に出るのが好きじゃないから、家の中で窓拭きスクワットしようとか。そこらへんはひとりひとり違って、本当に運動の嫌いな方もいらっしゃるので。そういう人は寝ながらゴロゴロやっとこうか、とか。

鹿児島中央助産院マザークラス
[助産院を知ってもらおうと企画した「マタニティクラス」のようす]

とにかく強制しないんですね。
はい。お産の大敵は「緊張と不安」なんです。

例えば白衣を見るだけで血圧の上がってしまう白衣恐怖症の方であれば、助産院のほうが緊張も不安もしないだろうし、
先端医療のほうが安心できる、という方であれば、病院のほうが緊張しないかもしれません。

とにかく緊張すれば、産道は固く、開きにくくなります。人間は生き物ですから。

また、ひとつ補足すると、運動しないと絶対に自然出産はできない、というわけでもありません。
その分お産が長引いたり、出血が増えたりはするかもしれないんですが、そういうところも一緒に考えながら、本人が覚悟として受け止めて「自分は長いお産を頑張るんだ、だからたくさん食べて、寝て、体力をつけとく」という方もいらっしゃいます。

おお・・・多様性だ!

だからといって、トラブルが多いわけではないんですか?

うーん、トラブルはほとんどありませんね。
(※ トラブルの詳しい割合は記事末尾を参照)

ただ、私が個人的に思うのは、20年前の女性の身体や、海外・東南アジアの女性の身体と比べると、「産後に骨盤がつらい」という方も多いし、尿漏れだったり、子宮が降りてきた感じを言われる方も増えてきているな、とは思うので、女性の身体自体が力を失ってきてる、とは思うんですね。

妊娠中の運動は、必要なくはないですが、それまでの生活環境、つまりは生まれてからの20何年間かの日々の積み重ねがすごく大きいので、そこを一緒に振り返りながら、やれることを一緒に考えていく、という感じです。

助産院は、性の悩みの駆け込み寺!

昔の鹿児島中央助産院

中央助産院は、昔から直感的な・本能的なお産をとってたんですか?
鹿児島中央助産院ができて、今年で53年目になります。
53年前、私はまだ助産師をしていなかったので、詳しくはわからないですけれど、昔の写真や、ここで出産された方のお話を聞くと、分娩室に分娩台があって、普通の出産をしていたそうです。

ところが、20年前くらいから「自然なお産」というものがヨーロッパで言われるようになり、「暴力なき出産」という本が出版されました。そういう時代背景の中で助産師さんたちも勉強し、力を合わせて分娩台でのお産をなくして、畳の部屋でお布団の上での出産をするようになったそうです。

昔の鹿児島中央助産院

自分たちで選んだんですね。
今まで、どれくらいの方がここでお産をしたのですか?
きちんとした資料からわかる人数としては、昭和41年からで約4000人ですね。
4000人ていうと、もはや村ですな!

地域にこういった助産院があると、どんないいことがありますか?

いいこと・・・(笑)。

まずは、病院出産だと、産んだら病院との付き合いが終わりになるところが多いんですけれど、ここでは出産後も、育児のプロセスにお手伝いできる環境があります。

普段から私たちは、相談しやすい雰囲気作りを大切にしたいと願っているので、出産後の育児の場面でも、困った時や苦しくなった時、相談したい時に助けを求めに来られる場所でありたい、と思っています。

思春期だったり、更年期だったり、老年期だったり、性の問題だったり、24時間受付の電話相談をしていたり、外来での相談を・・・

!!!
助産院って24時間、電話相談受け付けてるんですか?!
はい。夜勤があるので、いつもスタッフがいますしね。
そもそも助産院は、女性の一生涯のケアを目的としている施設なので、

例えば、高校生の女の子から「妊娠しちゃったかもしれない」と高校のお昼休みに電話がかかってくるのもお受けしますし、夜中に更年期の女性から「全然眠れない」という電話でもお受けしています。

全然知らなかった・・・!
出産だけだと思ってた。

ということは、もしかしてLGBTや性の相談にも乗るんですか?

もちろん!
また、育児の相談にも乗りますので、お父さんからの育児相談もウェルカムです。もしくは例えば80歳のおばあちゃんから「50歳の息子が全然働かない」という相談でも伺います。

ただ、より専門的に解決できる機関があれば、そちらを紹介することもあります。

うーん、すごい施設だ。
助産院は、ただ赤ちゃんが生まれる場所ではありません。
昔の鹿児島中央助産院
生まれる時からその子を見てきて、思春期にも関わり、やがて大きくなり子供を産んで、そのあとも長く長く、更年期になっても、おばあちゃんになっても交流をする場として、古くから助産院は存在してきたんです。

その伝統を私たちも守りたいと思っているので、地域の人、ここで出産してくださった方々と長くお付き合いしたいのです。

サポートし、サポートされ、という関係でい続けたいなと思っています。

そりゃあ、サポートされたいよね!

今後、鹿児島中央助産院の展望

お話を聞くにつれ、助産院は出産だけが目的なわけではなくて、人間と地域をつないで社会を作るところなのかも、と思ってきました。

移転後の助産院に、どんな展望を持っていますか?

中央助産院らしさというのは、いろんな方がいらして、いろんな想いや背景が大事にされること、だと私は思います。
そんな助産院だからこそ、自分の力も赤ちゃんの力も、出し切って出産できた・育児できた、という体験をケアできると思うんです。

利用者さんは、ひとりひとりペースも違うし、モノの見方・価値観・考え方も違うから、それぞれの方々に寄り添うことを大事にしたい、と思っています。

私も、ひとりひとりのお産を大切にしたい。

もうひとつ、地域の人に関わっていただいて、多様なあり方を大切にできる場所であれたらいいな、と思います。

お産する人の多様性とともに、地域の赤ちゃんからお年寄りまで、女性のライフスタイルも、思春期も更年期もどんな多様性でも受け入れたい。
そういう人たちが、助産院の中に入ってきて関わってくださることで、ここでお産をするお母さんと生まれてくる赤ちゃんたちにも、いい影響があると思います。
そうすれば、お産の持つパワフルな力を核として、地域の人との交流が起こり、今回のように「私たちの助産院を私たちが作る、私たちの地域を私たちがつなぐ」というところまでいけるんじゃないかと、壮大かもしれませんがそういうことも私は思ってます。

あとひとつは、この助産院に来た人たちが自分の力を信じられて、「自分てすごい!」とか、「自分て、いいなぁ!」と、豊かに自分を認められること。人からも認めてもらい、自分をも認めて、イキイキとできる場であったらいいな、って。

最後に、もうひとつだけ。

出産や育児のようなスタートの時って、すごく大きな人生の転換期だと思うんです。自分の親との関係性をもう一回考え、見つめ、再構築したりできる貴重な時期。

なので、その時間をすごく大切に過ごし、自分自身をケアしてもらうことで、今まで辛い体験をしてきた方も、ちょっと違う人生を、違う可能性を見出していける。そういうすごく大切な時期だと思うので、だからこそひとりひとりのペースに合わせて、その人たちが自分たちで満足できて、納得できて、自信を持てる、そういう転換期のお手伝いをしていきたい。

うーん、見事!

というわけで、とっても良い感じの鹿児島中央助産院、移転費をまかなうために、クラウドファンドをすることになりましたよ!

スターキルトプロジェクト、ぜひお力添えください!

目標金額

育児優しく
1,928,349円!
2016年5月31日までに!
※目標額以上のカンパは、借金の返済に充てさせていただきます。

6/25現在、カンパ総額は
計1,350,000円となりました!祝100万円越え!
ご協力ありがとうございました!

*お返しの連絡などは今しばらくお待ちくださいませ。スターキルトプロジェクトチーム、大変バタバタしております!

お金の使われ先

妊婦さんと赤ちゃんが安全に快適に過ごせるよう、助産院の備品類を、落ち着いた良いものにするために使います。

カンパへのお返しリスト

2015.6/27 こちらのカンパありのお返しは締め切りました!

カンパをいただいた方向けに、助産院の利用者やスタッフが提供できる、あれやこれやのお返しをご用意しました! また、「お返しはいらないからカンパだけしたい」という方のための、カンパだけ支払い窓口もありますよ!
※ギフト内容は変更の可能性があります。あらかじめご了承ください。
※7月上旬頃の発送を予定しています。

というわけで、素敵なお返しリストは以下の通り!

3,000円のカンパ・「イラストレーター竹添星児デザインのオリジナルグッズ」

(=助産院のスリッパが素敵になります)
» 鹿児島在住のイラストレーター、竹添星児デザインのマグネットステッカー「Baby in car」
» オーガニックなハンドメイド「よだれかけ」(塗料の関係から変更となりました!)
(デザインイメージは近日中に公開!)
竹添星児


chikyudaijini

5000円のカンパ・ギフトA「母なる地球を大事にセット」

(=助産院の寝具がグレードアップ・肌触りの良いものになります)
» ギフト・高橋素晴の「地球の塩 100g」
» ギフト・橋口農園の「お試し黒米 250g」
» ギフト・テンダーの著書「わがや電力」一冊

nondoke

5000円のカンパ・ギフトB「産後の飲んどけセット」

(=助産院の寝具がグレードアップ・肌触りの良いものになります)(※写真はイメージです。)
» ギフト・なかわり生姜山農園の「お試し有機ジンジャーティーパック3つ(仮)」
» ギフト・チチビスコの「グミ茶セット(仮)」
» ギフト・地球畑の「有機ごぼう茶 2g × 5袋(仮)」
» ギフト・お茶用「無農薬びわの葉5枚セット」


yukari-gift

10000円のカンパA・「助産院ゆかりの方からギフトセット」(遠方の方向け)

(=助産院の産衣が良いものになります)
» ギフト・高橋素晴の「地球の塩 100g」
» ギフト・橋口農園の「お試し黒米 250g」
» ギフト・テンダーの著書「わがや電力」一冊
» ギフト・燦燦舎の書籍「鹿児島すごろく」
» 竹添星児デザインのマグネットステッカー「Baby in car」
» オーガニックなハンドメイド「よだれかけ」(塗料の関係から変更となりました!)

yogalunch

10000円のカンパB・「子育てお疲れ様セット」(近隣の方向け-大人ケア重視)

(=助産院の産衣が良いものになります)
» 退院後も食べたい人続出! 助産院の身体に優しいランチ券ペア(1日1組限定、要予約。2名を超える場合は1名につき+870円実費)
» ヨガ講座ご招待:薗田先生(移転後の助産院にて。要予約)
» 竹添星児デザインのマグネットステッカー「Baby in car」
» オーガニックなハンドメイド「よだれかけ」(塗料の関係から変更となりました!)

babyyoga

10000円のカンパC・「子供だって疲れるもんセット」(近隣の方向け-子供ケア重視)

(=助産院の産衣が良いものになります)
» キッズ or 親子ヨガ講座ご招待:薗田先生(移転後の助産院にて。要予約)
» 1時間のベビーマッサージ講座:助産師の竹内さん
» 竹添星児デザインのマグネットステッカー「Baby in car」
» オーガニックなハンドメイド「よだれかけ」(塗料の関係から変更となりました!)


アロママッサージ

30,000円のカンパ「身体の芯までリラクゼーションセット」

(=助産院に木を一本増やせます)(※写真はイメージです。wikipediaより)
» 90分間全身アロママッサージ券(一ヶ月に2名様限定)
» テルミー(温熱療法)施術券(入院中の方は鹿児島中央助産院内にて。それ以外は鹿児島市伊敷のたんぽぽ助産院にて)


等身大写真

50,000円のカンパ「90cm未満のいっときギフト」

(=利用者さんが大事にされた感じのする備品類を、総合的に揃えます)
» 写真室ペーパームーンのフォトグラファー山口恵美さんによる等身大台紙写真(生後1か月半以内)、スタジオに来れる方限定。(鹿児島県外の方は要相談)


naire

100,000円のカンパ「歴史に名を刻む」

(=院内のバリアフリーが進みます)(※写真はイメージです。)
» 新助産院の石碑に名入れ

*全てのカンパに対して、サンクスレター、新助産院への名前掲載が付きます。
(名前掲載不要の方は「» 掲載不要フォーム」からご連絡ください)

スターキルトプロジェクトへのカンパ方法

スターキルトプロジェクトへのカンパは、クレジットカードでお支払いいただけます。以下のフォームはお返しなしの純粋なカンパになります。

 1.ドロップダウンメニューからカンパ枠をお選びの上、
 2.その下の カンパするボタンをクリック(タップ)
 3.画面遷移後のpaypal画面で、「クレジットカードで支払う」でどうぞ!


» スターキルトプロジェクトへのカンパ(お返しなし)




*カンパをいただいた後、お礼のメールを差し上げます。何分急いで仕組みを構築中のため、連絡が遅くなったり、不備があるかもしれません。何卒ご了承ください。

*その他、ゆうちょ口座もございます。ゆうちょ口座や銀行間送金をご希望の方は、以下のお問い合わせフォームから、ご希望のカンパ枠、郵便番号とご住所、お電話番号などをご連絡ください。

スターキルトプロジェクトへのお問い合わせ

エラー: コンタクトフォームが見つかりません。


おまけの専門知識編:そもそも助産院って何ですか?

助産院は、助産師がお産の手助けを行う場所で、妊婦さんや出産直後のお母さん、もしくは新生児の保健指導などを行う場所として法的に設置された施設です。
お医者さんがいないから、医療介入ができません。
(ただし緊急時の処置を除きます)

認められているのはお産の介助、そして妊婦さん・産後の女性・乳幼児・新生児のケアです(保助看法 第3条より)。

そしておそらくこれが一番の特徴ですが、助産師である私たちは妊婦さんの側に寄り添って、出来る限りのケアをします
赤ちゃんとお母さんの持つ、生まれる力・生む力を最大限に引き出したいので、まずは自分の力に気付いていただくために、自分の体に目を向けていただくようなお話から始まります。

自分の力に気付いていただければ、私たちが説明をしなくても、お母さん方は自分で自分の身体をうまく使うことを直感的に行動に移していかれるので、今度はそれを支えていく、ということが、私たちの仕事です。

よよよ、それでうまくいくんですか?
命の危険は母子共にないんですか?
正常な妊娠において、お産が原因で赤ちゃんに脳性まひや後遺症が残ったりする場合、その原因の多くには無理な医療介入があるためではないかと、私たちは考えています。
(例えば陣痛促進剤を使うと、赤ちゃんの心拍音が落ちることがあります。心拍が落ちると急いで産ませる必要があるため、吸引したり、鉗子で挟んで引っ張り出すことにつながりますが、自然な陣痛による出産の経過では、どんなに長いお産でも深刻な心拍の低下はほぼ見られません)

正常な状態では、赤ちゃん自身が生まれてくる力を持っていて、何かしらの危険を避けるために、例えばへその緒が首に巻きついたり、お母さんの体力が保たない時に、わざとお母さんの陣痛を弱めるという現象を起こすことがあると、私は考えています。

それを医療の力で、早くお産を進めたほうがいい、早く終わらせたほうがいい、という観点から、陣痛促進剤だったりが、意味のあるであろう現象を阻害してしまって、結果的に赤ちゃんを弱らせてしまい、お母さんも弱らせてしまい、ひいては安全ではないお産につながることも多い、と思うのです。

うーん、なるほど。
もちろん、何がしかの事情で安全のために医療の力を使った方が良い場合もあります。それによって命が救われ、母子の健康が守られ、その家族の笑顔や幸せにつながるのも確かな事ですから。

日本の周産期(*出産前後のこと)死亡率はとても低く、そこには母子のためにより良い治療法を模索し、真摯に命に向き合っておられる医師や助産師、多くの医療スタッフの存在があります。

医療が必要な時に即座に対応してバックアップしてくださる方々がいるからこそ、私たちが助産院で母子の力を引き出すことに専念して、自然なお産を支え続けられていると思っています。
(* 助産院を開業するためには、産婦人科医との提携が義務付けられています)

医療が悪いわけじゃないんですね。

考えてみれば助産師さんもお医者さんも、共に事故のないお産を望んでいるわけで、そのために身体能力を発揮させる方向に行くのか、手篤い予防策を提供するのかの方法論の違いなのかな、と思いました。

あ、そうそう。
病院じゃないと不安だとか、トラブルが多いんじゃないか、という不安をよく聞くんですけど、ここは出産後の痔が少ない、と聞きました

ご存知ない方も多いのですが、出産をすると一般的には痔になります

妊娠によって、もともと痔になりやすくなっているところに、分娩台での不自然ないきみによって、大きな痔ができるんですね。

かつて私が働いていた産婦人科では、10人中6、7人の産婦さんが痔になっていました。大きさは、ピンポン玉くらいの痔が多かったです。

なので、毎日お尻に氷の棒を突っ込んで、痔を小さくするという処置をしていたんですけど、助産院に来たら、前の院長は産後の痔を見たことがない、と。

私自身はここに来て5年間で、300人のお産を受け持って、今まで4、5人しか見ていません。それも、ピンポン球まで行かず、10円玉くらいの大きさのものです。

ええー!
なんでそんなに違うんですかね?
ひとつは、無理な力で産まないから。

赤ちゃんはお母さんの肛門の方を、ぐーっと押しながら降りてくるんですけど、その時に赤ちゃんは自分の体もお母さんの体も傷つけないように、陣痛を調整していると私は考えています。

しかしそこで、お母さんが無理に力んだり、吸引の機械で引っ張ったり、陣痛促進剤で強い子宮の収縮を起こしてしまうと、お母さんの産道だったり、肛門に負担がかかり、大きな痔ができてしまうんですね。

さらには赤ちゃんの頭にも負担がかかるので、赤ちゃんには頭血腫(ずけっしゅ)と呼ばれる内出血ができたりもします。

なるほど。
ここでは頭血腫はどのくらい見ますか?
少ないですね。
年間1人、いるかいないかですね。

病院では、10人に1人くらいいてもおかしくないかも。

そして頭血腫ができると、赤ちゃんの黄疸の数値も高くなったりすることがあるので、赤ちゃんの頭にも傷を作らないように産んであげられるのがいいんですけれど。

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Photo by Wikipedia

赤ちゃんが黄疸と判断されると、ちっちゃい日焼けサロンみたいなところに入れられて、紫外線を当てて治療する、と聞きました。あれ、なかなかな見た目ですよね。

あとは、多くの人が気にしていると思うのですけど、実際に病院搬送はどれくらいありますか?

私もここに就職した当初すごく不安でした。使える機械も薬も少ない中で、どれだけ病院に搬送してるんだろうと思って、まず調べたんですね。

そしたら、緊急性の低い搬送(紹介・転院)が、過去10年で27例
緊急性の高い搬送が、過去10年で3例
これは、すぐに赤ちゃんを出してあげないといけないくらい、赤ちゃんが低酸素状態だと思われるときでした。この3件はいずれも予後は良好で、数日以内にお母さんのところに帰ってきています。

その他、新生児搬送では、赤ちゃんのお尻の穴が空いてない・心臓の雑音などで先生に相談して病院に連れて行ったものが何件かありますが、助産院で生まれて人工呼吸をしないといけなかった事例はこの10年間でありませんでした。
 

そもそも、妊娠の経過異常があれば提携している産婦人科のドクターが、出産より前に把握・判断してるわけですよね。

あと、会陰(えいん)を切るという話。私、知らなかったんですけど、病院出産では膣と肛門の間の会陰を切るという、、、

初産婦さんの80%くらいは切開するという印象です。病院によっては100%切るところもありますね。
会陰の伸びがいいと判断されれば、切らないこともあるけれど。
なんで切るんですか?
えーと・・・なんで切るんでしょうね(笑)
お医者さんが、お母さんたちに説明する言葉としては、「切った方が傷の治りが早い」とか「切った方がしっかり縫えるから」とか。
切らない場合は「裂ける」と言われます
うん、「裂ける」と言っても、中央助産院ではほとんどの場合、擦り傷みたいな「第1度会陰裂傷」と呼ばれるものですね。ときどき、「第2度会陰裂傷」で最大で3cmくらい裂ける方もいらっしゃいます。

そして病院では第1度・第2度と共に、さらに深い「第3度会陰裂傷(肛門まで裂ける)」の場合もあります。

・・・ォゥ!!!
私が思うに、助産院で会陰裂傷が少ないのは、四つん這いや横向きなど自由な体勢で産めるからでは、と思っています。

たとえばお母さんが仰向けだと、赤ちゃんが出てくる方向と全然動きのベクトルが合ってないので、どうしても肛門の方を強く赤ちゃんの頭が押してしまいます。重力と産まれる方向が合っていれば、ひどく裂けることはないように思います。

お産のベクトル
[仰臥位(仰向け)だと膣が前方から斜め上を向くため、肛門・会陰側を赤ちゃんの頭が強くこする]

データで言うと、日本の助産院全体では、小さな裂傷も入れて、初産の人の裂ける率が48%。
だから52%の人は、裂けない・無傷となります。
さらに二人目以降のお子さんを産む方にいたっては、72%が裂けない

そう考えると、なぜ会陰を切るのか、縫うのか、というのは私からはわからないですね

なるほどー。
麻酔かけて切るんですか?
いろいろだと思うんですけど、だいたいは生まれる直前、あと陣痛一回で出てくる、という段階で切りますね。
ハサミで3cmほど、陣痛の痛みの中で切るので無麻酔のこともあります。

ちなみにジョキンと音がします。

ジョサンがジョキン!(半べそ)

というわけで、スターキルトプロジェクト、
DIYで参加してくれる方、ドネーション(寄付)でご協力くださる方、大募集中です!

なにとぞよしなに!

鹿児島中央助産院の沿革


昭和37年(1969年)
鹿児島県助産婦会が「助産院母子センター」を開設<中央助産院の前身>
昭和44年(1969年)
移転し、高麗町で開院「鹿児島中央助産院」と改名。初代院長 川尻イ子氏(※社会の動きとしては、この年、妊産婦健康診査公費負担制度が始まる)
昭和46年(1971年)
児童福祉施設(第2種助産施設)に認可され、経済的に苦しい女性たちの出産と入院を担うようになる。
平成5年 (1993年)
「8・6水害」で助産院浸水し休診、翌年改修工事を終え再開
平成7年 (1995年)
鹿児島市「産後ケア事業」受託開始
平成17年(2005年)
第4代院長 上ノ町美代子就任。協議と改革をおこない、アクティブバース、代替療法、自宅分娩の取り扱い復活により分娩件数増加しはじめる
平成23年(2011年)
助産院階上に「宿泊型産前産後ケアセンター」を開設し、離島などの母と家族の出産前後の宿泊施設として運営を始める
平成26年(2014年)
第5代院長 北村愛就任。現在は、年に分娩60~70件、産後ケア30~50件、電話相談600件を受ける。
平成28年(2016年)
高麗町の会館および助産院の老朽化のため、伊敷に移転し開院(予定)

その他、補足

・鹿児島県内で数少ない、お産のできる有床助産所としての役割を果たしています。

・県内で病院を含めても3施設しかない、生活保護の方も正常な助産を受けられる第2種助産施設(児童福祉施設)です。

・離島の母子や家族が安心して出産前後を過ごせる、宿泊型産前産後ケアセンターの機能を持っています。

続く!

追記:助産院を解説する動画を製作しました!

「助産院」などの語句で検索すると、ろくな結果が出てこないので、助産院文化の理解の一助となるような映像を製作しましたよ!
1本が2分と短いので、是非ご覧あれ!

Producer: テンダー [ http://yohoho.jp ]
Director : 小久保 葵 [ http://aoikokubo.com ]
music : コジマサトコ [ http://pop123cava.wix.com/satoko-kojima ]

続き。

鹿児島中央助産院のスターキルトプロジェクト、メディアに登場したり、チラシができたり。

【カンパ100万円超!】鹿児島中央助産院、スターキルトプロジェクトその後


この記事の著者

テンダー

ヨホホ研究所主宰の、泣く子も訛る社会派ヒッピー。 電気関係、ウェブ、文章表現、写真、選挙、先住民技術、などが研究対象。 2016年のテーマは、持続可能性の本を書くことと、アウトフローを極めて綺麗にすること。