都知事選で、家入さんがしてくれたことと、みんなの手元に残ったものと。


家入さんがしてくれたこと。

都知事選が終わった。

別の用事で、たまたま東京に来ていたのだけど、
縁とはかくも不思議なもので、選挙終わりの三日間、3*3LABOで知り合いになった、家入一真さんのお手伝いをガッツリしてきました。

わたくしは、
・ハッカーチームに入ってSEO対策したり
・事務所のみんなに整体したり
・印刷物の構成練りと校正したり
応援演説させてもらったり
他にも見えない部分でいろいろ手伝った。今回もがんばった。

というわけで今は、帰りの飛行機の中でこの記事を書いてます。
たった3日、東京にいただけだけど、鹿児島が恋しい。


家入さんがしてくれたこと。

はてさて、ご存知のように、今回は舛添さんの圧勝でした。
宇都宮さんが2番手、細川さんが3番手。
大好きな家入さんは5番手で、88,632票の声とチカラをいただきました。
(最終的には 88,936票)

わたくしにとっては、家入さんが当選しなくても全然構わなくて、むしろ当選しなくてもいいから、選挙用心棒のはしくれとして全力で応援しました。なぜかといわれれば、面白そうだから。

ひるがえせば、他の候補者さんは、わたくしからは面白そうじゃなかったんですね。

都知事選:なぜ、家入さんが面白そうに見えたか

今回の選挙で、家入さんが革新したことって、ひとつやふたつじゃない。

首長にならなくたって、充分ものごとの在り方を変えられることを、候補者の段階で世に示してしまった。

何を変えたか、あげればキリがないけど、

1.供託金と選挙資金をクラウドファンディングで集めた

クラウドファンディング(全国規模のカンパ)で集めた額、実に744万円
フツーの候補者さんだと、ここでまず挫折したり、大半のエネルギーを使ってしまうのだけど、家入さんにとって、そこは大きな問題じゃなかった。

2.登録ボランティアさん、2000人越え

フツーの事務所だと、ボランティアさんが他陣営のスパイかもしれないから、取捨選別されたり、断られたりするのね。でも、実質人手に困っていたり、というのはよくある。

だけど、そこで選別(そもそも失礼な話だし)しちゃえば当然輪は広がらないし、人は成長するものだから、はじめは不慣れでわかんないことでも、最後はたくましく活躍するようになる若い子って結構たくさんいる。今回もまさにそうだった。

3.ポスター張りのためのウェブプラットフォームを作った

家入イズムのよく出てることだと思うのだけど、使いづらいシステムを、使いやすいように自分たちで作っちゃう。

ボランティアさんが、ポスター張りを報告し、どこが張れてないかを把握管理するためのウェブサービスを組み合わせた仕組みを、家入ハッカーチームが3日で作成。そもそも選挙にハッカーチームがいるのが、かっこいいし面白かったよ。

4.街頭演説を問う

街頭演説って、正直なところ、話す方も聞く方もたいへん。
「選挙ってそういうものだから。」と言い切ってしまう選挙慣れしてる人はたくさんいるのだけど、冬の寒い時期に、外に来てもらって震えながら聞くよりも、ネット中継(ツイキャス、ニコニコ動画などなど)で、お互い寒くない場所で聞いてもらった方が良くない?という提案。

しかも、街頭演説はどれだけ著名な人でも、多くて3000人に伝わる規模だけど、ネット中継は1万人を越える視聴者さんに届くこともたびたびあった。
「選挙とはこうあるべき」が、もはや古い価値観だ、と証明できるソースを実現して見せてくれた。

5.公約を選挙期間中に公募

これが、本当に心を打たれたこと。

「僕には政策がないから公募します」
といい、Twitterで選挙期間中に届いた声、3万件を120の政策に落とし込んだ

家入さんがしてくれたこと。

その量も質も、今までのあらゆる選挙の候補者を圧倒する規模だと思うし、ほぼ若い世代からの声だけで網羅された政策、それ自体がとても希少であることに、あらためてわたくしは気付かされた。

「高齢者の福祉政策を外したら選挙では勝てない」
みたいなことをよく言われるのね。
福祉政策自体は大事だけど、一番に訴えたい内容かどうか、といわれたときに、若い世代の最優先事項ではないよね、当然ながら。

その素直さをごまかさずに、きちんと、自分たちの最優先事項が羅列された政策が、とても正直なものだったし、本物の「#ぼくらの政策」だった。

家入さんがしてくれたこと。

「これが、わたしたちの政策です、自分の政策です」とわたくしは言える。

そんな政策って、今までなかったのね。本当になかった。

そして、みんなの声を集めた仕組みがゆえに、未整理なところ、足らないところは、みんなの声でまだまだ変えられる政策
今までの価値観ではあり得ない、流動的な政策。

政治は、一強が提供するものじゃないことを、実際に見せてくれた。

という以上5点、心から特筆したいところ。
本当に革命だったよー!

そしてそして、

都知事選:選挙全体から見たときに

(次ページ、他候補者さんとの違いについて)


この記事の著者

テンダー

ヨホホ研究所主宰の、泣く子も訛る社会派ヒッピー。 電気関係、ウェブ、文章表現、写真、選挙、先住民技術、などが研究対象。 2016年のテーマは、持続可能性の本を書くことと、アウトフローを極めて綺麗にすること。