テンダー処女作。鹿児島の燦燦舎より夏に本を出しますよ!


たいへんご無沙汰しておりました!
3月中旬から、軽自動車で関東から鹿児島に帰ってたり、いろんなことが重なりまして、さいきんようやく落ち着いて来たところ。

廃材天国
(道すがら、香川・丸亀の廃材天国にも寄りましたよ。豪快だった!)

さてはて、そんな折りにいきなりのご報告なのですけど、 
わたくしテンダー、ただいま本を書いております!

というのも、てー庵を公開すること半年。
なんとなくは気付いていたのだけど、予備知識がない方にいきなりてー庵をお見せしても、なんだかよくわからないけどすごい(そして自分にはできない)というイメージを与えるだけなんじゃないか、と思うようになりまして。

てー庵のような、「契約しない低廉な暮らしのエッセンス」は、ウェブとワークショップと、ときどき講演をしてれば、ある程度伝わっていくだろう、と思っていたけど、いやいや、まだ本を書いていないじゃないか、と想いを新たにするさっこん。

というわけで書いている本のコンセプトは、
小学校6年生のためのソーラーオフグリッド入門。

24_subaru011ということはつまり、こども向けのエネルギーのお話です。

そして挿絵は竹添星児さん。良いですぞー!

ちなみに、「オフグリッド」とは、送電網から外れて、自宅でソーラーや風力で、電気を賄うようなあり方のこと。

いつも鹿児島電力のワークショップではお話させてもらうのだけど、実は家一件のソーラーオフグリッドのために必要な知識のほとんどは、小6〜中2の理科での学習範囲なのです。

だから、その時期に、
「今、きみたちが学んでいることは、一生のエネルギーをどうにかできるくらいの、すごいことなんだよ」という言葉を、現場の先生に熱く語ってほしいし、そのために必要な書籍はわたくしが作りますよ!というお話。

7月の夏休み前あたりに発売予定!
オールカラー、B5版予定!

以下、はじめの書き出しの部分(仮)。


『オフグリッドってなあに』

この本は、ソーラーオフグリッドについての本です。
でも、オフグリッドって聞きなれない言葉。
いったい、オフグリッドってなんでしょう?

ほとんどのおうちに電線がつながっています。
だいたいのおうちの近くには電信柱があって、
その電信柱にかかっている電線は、遠く遠くの発電所から来たものです。

たとえば原子力発電所は、2万7千ボルトという強さの電気をつくります。
そのままみんなのおうちまで送ろうとすると、電気を送ってる途中でどんどん電気が減ってしまうので、いったん50万ボルトくらいまで強くします。(※)

そうやって50万ボルトになった電気は、「変電所」という、電気のドライブインみたいなところまでやってきます。いくつかの変電所を通ると、電気の強さは6600ボルトまで下げられますが、まだまだぐんぐん電線の中を進んでいきます。ようやくおうちのそばまでやってくると、電信柱のあたりで100ボルトになります。その100ボルトの電気が、おうちのコンセントから使える電気なのです。

そして、例えばおうちの中で、携帯電話を充電しようとすると、使う電気の強さはたった5ボルト。
5ボルトの電気をがほしいだけであっても、50万ボルトの電気を作って運ばなくてはいけなかったのが、今までの電気の買い方でした。

そうです、今までほとんどの人が、電気を買っていたのです。

でも、なんだかもったいない感じがしませんか?
おうちで使う電気の強さは、ほとんどの場合、日本では100ボルトくらいです。

じゃあ、自分のおうちで、100ボルトくらい作れれば、それで充分なんじゃないのかな?と考えるのが「オフグリッド」という考え方です。なんだか無理のない感じがします。良さそうな感じもします。

「よし!オフグリッドっていいね、やりたいなぁ」と思ったとしても、まだまだ待って、落ち着いて!

実は暮らしの中で、「電気じゃないと動かないもの(※)」に必要な電気の強さは、12ボルトくらいなんです。
この本を書いているわたし、テンダーは12ボルトあれば十分楽しく暮らせると考えていて、12ボルトで暮らしの電気を考えていくことを、「テンダーオフグリッドモデル」と名付けました。

グリッドは網のこと。オフは外れること。
オフグリッドは、「送電網」という電気の網から卒業して、
自分で電気を作って暮らしてみよう、という、簡単でお金のかからないこころみのことなんです。

それは、こどもがいつしかお父さんお母さんの元を離れるのと同じように、
電気についてのひとりだち、のことなのです。

だけど、オフグリッドって、はじめて聞いた人にはわからない言葉ですよね。
なので、この本の中ではオフグリッドのことを「わがや電力」と呼ぶことにします。


というわけで 乞うご期待!

こんな感じで、
・電気の概念の説明
・ソーラーシステムの組み方
・使う機器の説明
・ソーラーキャンプ
・エネルギーとの付き合い方あたりをカバーします!

(値段はまだ未定だけど、ご予約は随時承ります!
お問合せとご予約はこちらから!)


この記事の著者

テンダー

ヨホホ研究所主宰の、泣く子も訛る社会派ヒッピー。 電気関係、ウェブ、文章表現、写真、選挙、先住民技術、などが研究対象。 2016年のテーマは、持続可能性の本を書くことと、アウトフローを極めて綺麗にすること。