2016南日本新聞連載「陽気な方法研究所」01〜02話+ボツ原稿!
2015年下半期の、南日本新聞のわたくしの「南点」連載が大変好評だったため、2016年6月からは更に文字数+写真まで増えて、土曜日の隔週連載がスタートですぜ!
大変ありがたいことなんだけど、やることや依頼仕事が増えてきちゃって、文章書くのが後手後手になりそうなさっこん。
I need 仲間!
6/4 「助産院をみんなで作る」
6/18 「わがや電力コンやります」
没原稿 7/2 「これはフィクションです」
「政治の話題はくれぐれもご遠慮下さい。」
昨年度の南点欄掲載が終わり、土曜日の本欄連載が始まる前に担当のH氏からロを酸っぱくして言われた言葉だ。
「土曜日の朝刊の文化面は、ゆったりとした気持ちで読者の方に読んでいただきたいのです」
「ええ、わかりました」
私の反応に電話の向こうからH氏の安堵の息がもれた。「それはさておきHさん。次の原稿はフィクションの短編にしようと思うんです」
「ほう、それはいいですね」
「こんな感じです。この貧困化著しい日本において、夫婦共働きですら日々の暮らしが苦しくなってきました。2016年、それを打破するために考案されたのが、亭主は外に働きに出かけ、妻は家で留守を預かるかと思いきや、むしろ妻は家自体を造っちゃう、という新しいモデルです。家庭における住居に対する支出は莫大ですからね。その設計のためには、高校で習う三角関数が必要なんですけど、あいにく鹿県では女性への三角関数教育が行われていなかった。この事態を解決するために、ひとりの元教員が立ちあがる…!」
「…テンダーさん? 改めて確認しますが、それはあくまでフィクションなんですよね?」
「もちろん」
「悪くはないんですが、別の話はありませんか?」「じゃあ、こういうのはどうでしょう? 日本一建築単価の高い、高層ビルのような神社で仕事をする高学歴の宮司が主人公なんですけど、宮司の地元と上海をつなぐ航空路線が経営上の難のため、まさかの存続危機に。その航空会社存続のために彼が取った手段は奇抜や奇抜、なんと1000人もの神主さんをヒコーキに乗せる計画だった! 自己儀牲の精神に全米が涙。と思いきや、宮司の収入源は地域からのお布施であった。『オラたちの金と、上海とヒコーキは関係ねえべさ!』と息まく農民たちを、宮司は果たしておさえることができるのか?(宮司が一揆により職を失いかける続編もあり)」
「テンダーさん! 完全にアウトのにおいがします!」
「うーん、ダメですかね? ではイルカが集まる港町、体育館に300億円かけて…」
「テンダーさん! 政治の話はナシだって、始めにお願いしたでしょう!」
「Hさん、ですからフィクションです。完全なる創作です」
「本当にそうなんですか? 本紙の政治面でたびたび見たことのある話に似ていまして」
「わかりました。では話題を変えましょう」
「お願いします」「そういえば最近、世論の変化を検知する機械を作ったんです。せっかくだから検知計の性能を試す大会に出たいんですけど、その大会に出場するには、他薦ではダメでして、自薦のみの受付なんです。さらにその大会がもう来週に迫っていて」
「検知計の自薦日が近いんですか?」
「ええ。検知自薦の日がね。来週なんです」
7/10は鹿児島県知事選!
続く!