山へ。05 – 3日籠り終了


シェルター Lean-to
下山しましたー!なんだかフラフラしてるけど、無事に生きてます。
今回は鹿児島県坊津のとある山の、林道そばにて。

お写真はそこで作って泊まっていたシェルター、Lean-to。作るのが簡単。

山籠もりで作ったもの
こちらは、山中で作ったり、持って帰って来たりしたもの。左から弓ぎり道具、苧麻(ちょま)の紐、2連水筒、サルノコシカケ?、蔓のかご。


今回、入山してすぐに作った蔓のかご。前回の教訓、輸送手段は死活問題(往復する体力をセーブすると共に、何かするときの選択肢を増やす)を踏まえて、たぶん30分くらいで作った。

便利だったけど、もっと大きくしてショイコにしないと、あんまり輸送問題は解決されないなぁ、と思った。

コフキサルノコシカケ
サルノコシカケ?よくわからないけど、コフキサルノコシカケというらしい。煎じて飲むといいらしい。コフキじゃないサルノコシカケはべらぼうに高いらしい。

と、聞いて調べてみるものの、ブナにつくブナサル(ブナのサルノコシカケ)のようでもあるし、もう何が何やら。

・・・。
どうしましょ。

水筒
今回、大いに命を支えてくれた、竹の水筒。トラッカーの教えで、どうしても必要がなければ生きたものを殺さない、というものがありまして、シェルターも水筒も、立ち枯れた枝や竹を使って作っています。

はじめは一本だけだったものの、水の使用量におっつかない、というわけで、2連になりました。結んでいるのは、細い蔓を水で湿らせて丸い石で叩いたもの。蔓も、軟化の手順を踏めば、十分に強いもんですね。

苧麻の紐
苧麻(チョマ、カラムシ)の紐。厚さ5mm、3メートル分綯った。1.5メートルくらいの苧麻を6本くらい使って、これだけでもたぶん3時間くらいかかってる。紐は大変!

むしろ、苧麻くらい強い繊維があれば、紐にしないで、裂いてそのまま使うのがベターですね。長く使うものや、愛玩品に紐は使われるのでしょう。

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今回のテーマ、というか疑問は、
前回との差、標高が低いところ、かつ梅雨じゃないとどんな感じだろう?というところで、結論としては、標高が低いところで梅雨じゃないと、ずっと楽になりました。そんなこととはつゆしらず。

というわけで、ざざーっと出来事をご紹介。

食べ物

今回は、沢ガニと、よくわからないベリー系の木の実、フキ、オオバコ、ムラサキツユクサ、アリを食べました。笹の葉を干して、お茶も作った。沢ガニはたくさんいたので、簡単に捕まえられて、ベリーは、甘い蜜を出していて、とてもおいしかった。
沢ガニとオオバコのスープを作ったり、笹の葉茶でビタミンを補給したり。
今回の食ライフは火を使えたこともあり、充実してました。

渓流がなかったので、水たまりみたいなところから汲んで、煮沸して飲んでた。山の中の、木々の間の水たまりの水は、木の香りがして、土の間の水たまりは土の香りがした。生でも飲んでみたけど、大丈夫そうだった。
水筒ができたことで、水をその都度その都度汲みに行く必要がなくなり、生活が安定した。

あと、土の色が黒ずんで湿っているところって、掘ると意外と水が出るのね。知らなかった。

なんと、今回も火起こしできず。前回の反省を踏まえ、体力を使いすぎることを避けるため、とことんやらなかったのも一因。
弓ぎりをするためにザイルを持って行っていたけど、実はもみぎりの方がもろもろ現実的なんじゃないか、と思い始めた。
弓ぎりのために必須の、潤滑材をゲットしづらいように思うのと、弓ぎりは部品点数が多い。

結局、持ってくつもりはなかったものの、ポケットにたまたま入ってたマッチ(ありがたかったー!)で着火しました。

ああ、ふつうだ。

そして!今回一番の発見は、雨に打たれながらでも、
顔が火で照らされて暖かければ眠れる、というもの。煙を吸い込んだために失神したのかどうかは追って調査中です。

本当に火はありがたい。火はやすらぎと安心を与えてくれる。偉大だー。

シェルター

シェルター Lean-to
Lean-to(差し掛け小屋)を初めて作ってみた。所要時間は1.5時間くらいだと思う。が、完成直後に、棟木が裂けて倒壊。失意のうちに2個目を作った。まあ、2個目は素材が揃ってるから早い。たぶん45分くらい。

広さは2畳くらい。傾斜がたぶん20度くらいで、これが間違いの元だった。

傾斜は45度必要で、それより緩いと雨が流れないらしい。
今回は傾斜がほとんどなかった。アイヤー。

それ故に、2日目の夜、小雨のときは平気だったものの、夜中のざあざあ降りには、ざあざあ雨漏り。
またしてもずぶ濡れの夜明けでした。

所感

今日降りて来て、まだ時間が経ってないので、まとまってないことも多々。
一番の驚きは、
・顔が暖ければ、雨に打たれても眠れること
・シェルター、水、火を確保してしまうと、その他にやることってほとんどない(火はちゃんと確保出来なかったけど)。二日目はだらだらしてた。
・水は案外、どんなのでも飲めるかも。

の3点。

もしかしたら、九州の平地あたりだと、火は優先課題に入って来ないかもしれない。
初日に、火起こし道具をそろえ、火起こしをする体力を使うくらいならば、初日はシェルターと水を充実させて、生食できる食べ物を探したほうが、賢明な気がする。

というわけで、また9月に、もうちょいもろもろ調整して再チャレンジ!
次は4泊5日、行きたいなぁ。

つづくー!


この記事の著者

テンダー

ヨホホ研究所主宰の、泣く子も訛る社会派ヒッピー。 電気関係、ウェブ、文章表現、写真、選挙、先住民技術、などが研究対象。 2016年のテーマは、持続可能性の本を書くことと、アウトフローを極めて綺麗にすること。