ディーゼル車を廃油で走らせる!水道、ガス、電気契約ナシの「てー!ハウスプロジェクト」10


いざ、廃油化!

ディーゼル車を廃油で走らせる!カローラフィールダー

こちら、KTSの同行取材中に、熊本県の車屋で見かけて即交渉してゲットした、トヨタ・カローラフィールダーのフィルちゃん。

スバルさんいわく、「どう見てもカローラワゴンの中期型」とのことで、
名前はカローラの ローラに変更!

20年位前のディーゼル車で、走行距離13万キロ、お値段15万円でした。燃費はリッター15〜18kmくらい走ると思う。上々。

ディーゼル車を廃油で走らせる!トヨタ カローラフィールダー

というわけでさっそく、ボンネットを開ける。パコン。

これ以後は車によって仕様が違うと思うので、あくまでご参考までに。同じ車種・年式だったら、ラッキーですな!

ディーゼル車を廃油で走らせる!トヨタ カローラフィールダー

というわけで、車のボンネット内で改造するのは主に2箇所。
エンジンで温められた温水が通る場所にヒーターフィルターという部品を付けるのと、

ディーゼル車を廃油で走らせる!トヨタ カローラフィールダー

噴射ポンプの前後に電動弁をふたつ取り付ける。

1.ヒーターフィルターを付ける

ディーゼル車を廃油で走らせる!トヨタ カローラフィールダー

フィルちゃんの場合、幸いなことに温水配管の付近にちょうどいいスペースがあったので、こちらにパコッとヒーターフィルター。
温水配管の内径が16mmくらい必要で、手元になくてホームセンターに買いに行く。

温水・行きの配管を外し、ヒーターフィルターをかませる。

ディーゼル車を廃油で走らせる!改造後

薄緑のスプリングは、ホースの折れを防ぐ目的のもの。通りがかりの公民館長さんに教えてもらった。

2.電動弁を付ける

ディーゼル車を廃油で走らせる!トヨタ カローラフィールダー

続きまして、電動弁。
こちらも、行きと帰りにそれぞれ電動弁をかませるだけ。

写真ではわかりづらいけど、フィルちゃんの場合、帰り配管の真下に行き配管があり、手が入れづらくなってた。

廃油化の作業では、やること自体は簡単なんだけど、手が入るかどうかが本当に大事。それだけで作業時間が大幅に変わることを実感。

ディーゼル車を廃油で走らせる!改造後

こちら、電動弁取り付け後。
わかりにくいので、画像処理。

ディーゼル車を廃油で走らせる!電動弁の流れ
[あんまり見やすくなんなかった]

右の電動弁が、燃料の行き。

ディーゼル車を廃油で走らせる!電動弁の流れ

左の電動弁が、燃料の帰り。

ディーゼル車を廃油で走らせる!改造後

こちら、全部終わった改造後。
すっきり収まった!

その他、細部

ディーゼル車を廃油で走らせる!廃油タンク

廃油タンクは、悩みに悩んだ結果、王道の荷室にした。おいおい灰色に塗るつもり。

ディーゼル車を廃油で走らせる!改造後

廃油のエンジンへの配管は、車内の座席横の、絨毯下に隠した。意外とスッキリ。

ディーゼル車を廃油で走らせる!改造後

そして、こちら、サイドブレーキそばの、廃油オンオフスイッチ。
緑色の点は LEDで、廃油オンのときだけ点灯するようにした。

てなわけで、あれやれこやの試行錯誤で計3日間、
走った!

まだテスト走行の時間が少ないので、はっきりとは言えないけど、
大丈夫そうな気がする。

これで、ほとんどガソリン&軽油を使わなくて済むようになったかと思うと、とっても感慨深い。

夏には、鹿児島 → 関東へ、この車で行くつもり。

つづく!
(この様子は、KTS鹿児島放送・5/30 14:00からの「テンダー1時間特番」で放送される予定!)

2015.6/2追記。電動弁壊れました!

WVO化、トラブったところ

1.エンジンの機嫌が悪い

改造後、いざ、エンジンをかけてみるも、軽油で起動させても調子悪い。
よくよく調べてみると、電動弁のネジ部から燃料が漏れてて、エアを噛んでたもよう。

なんでかよくわからないけど、
「水じゃなくて油ならシールはいらないだろう」と思い込んでいたために、シールしてなかったのが原因。

6つのネジを外して、シールを巻く。

燃料漏れが止まり、ちょびっと調子よくなる。

2.まだエンジンがゴフゴフいう

再度よくよく見てみると、
軽油タンクからの行き帰りの配管径が、車側のオス配管と合ってなかった。スペーサーとして細い径のホースをかませて解決。

3.廃油モードで調子悪い

軽油モードでは問題なくなったものの、廃油モードでシフトレバーをいじるとエンストする。

高速の伸びも出ないし、スバルさんに相談に乗ってもらいつつ、
ヒーターフィルターからの配管(ホース)の折れが原因、と判明。
ホースの中に安くて太いニップルを入れて、折れ対策をして、解決!


この記事の著者

テンダー

ヨホホ研究所主宰の、泣く子も訛る社会派ヒッピー。 電気関係、ウェブ、文章表現、写真、選挙、先住民技術、などが研究対象。 2016年のテーマは、持続可能性の本を書くことと、アウトフローを極めて綺麗にすること。