自転車九州。36 くじらのひげ



くじらの死体が打ち上がったと一報が入りまして、みんなで見に行きましたよ。


うーん。でかい。
この子は、ヒゲクジラ亜目・ナガスクジラ科の ザトウクジラ。オスの、たぶんこども。7〜8mほど。

そもそも くじらのひげが欲しくて見に行ったのですが、どうも腐敗していて、ヒゲがなくなっているようす。

実物のヒゲを見たことはありませんが、人形浄瑠璃の操作紐に使われたり、ゼンマイのバネに使われたり、それなりの剛性があって、おいそれと腐るものじゃないんじゃないかなぁ?と思っておりますと、
テンダー!あったよ! とお声がかかる。


くじらのひげ。

なんとおそらく くじらの身体からこぼれおちて、近くの浅瀬に流れ着いていたのでした。どうひいき目に見ても、生き物の一部には見えません。ましてや魚類の質じゃないことを、身を持って実感。うちゅうだ!うちゅうがいせいめいたいだ!


ひげ部(セクシーコマンドー)。

「くじらはヒゲでプランクトンを漉して食べる」と、小さかった頃に図鑑で読んだ記憶がありますが、どうしたことか、
ものすごい油ギッシュ

蝋のような油で、とてもプランクトンを漉せそうには思えません。ねっちょねちょだぜ。


というわけでフィンのような部分を取り外してみました。

魚類の匂いがする以外は、どこからどう見てもプラスチックです。プラスチッククジラ。

幸せのお守りと言われ、古くは、お囃子のバチ(金物鳴らすやつ)、かんざし、飾り物、和竿の先などを作ったようです。
というわけで、何作ろうか!

つづくー!


この記事の著者

テンダー

ヨホホ研究所主宰の、泣く子も訛る社会派ヒッピー。 電気関係、ウェブ、文章表現、写真、選挙、先住民技術、などが研究対象。 2016年のテーマは、持続可能性の本を書くことと、アウトフローを極めて綺麗にすること。