被爆ピアノ



[ヨホ研再開します。いろいろあったけど、ライフワークだし!]

先日、被爆ピアノのコンサートが、いつもの 宮崎・天空カフェジールでありました。
1945年、8月6日に、広島で被爆したピアノ。
時代の変遷を経て、調律師の矢川さんの元へ辿り着いたピアノ。

10/23の、このイベントは、
プロによる演奏を聴く、というものではなくて、音楽を愛する人たちで、このピアノを演奏しよう、という主旨のものでした。
ちいさなこどもたち、東北大地震で避難して来たひとたち、学生さんたち、それぞれの方がそれぞれの音楽を、被爆ピアノと紡ぎました。


象牙の鍵盤のアップライト。静かなたたずまい。

側面の傷跡は、原爆の爆風で割れた、たくさんのガラスが突き刺さったものだそうです。

解釈の一切を拒絶して、なお動じぬものだけが美しい、と小林秀雄は言いました。

歴史の研鑽を受けて、いまなお、そこに動じぬもの。
そこからうまれる、調和のひびき。

平和は、どのように生まれるのでしょう。

きっと、各々が各々の思いで、各々のやり方で、
このピアノを愛でるように 弾くように。

ひとつのものごと、ひとりの誰かを
深く理解しようと
丁寧に向かい合う姿勢は、

それはいつしか結晶になって、
こころのお風呂に ぽちゃんと落ちる。

そうやってできた、愛しいよりどころは、
静かにやさしくやわらかく、その人を
暖めてくれるのかもしれません。

音を祝うこころ、平穏を喜ぶこころ、
すてきです。

つづく!


この記事の著者

テンダー

ヨホホ研究所主宰の、泣く子も訛る社会派ヒッピー。 電気関係、ウェブ、文章表現、写真、選挙、先住民技術、などが研究対象。 2016年のテーマは、持続可能性の本を書くことと、アウトフローを極めて綺麗にすること。