廃材トタン窯で炭を焼く。水道、ガス、電気契約ナシの「てー!ハウスプロジェクト」08
ちゃくちゃくと改修がすすみ、囲炉裏まで完成した てー庵。
屋内で焚き火が扱えるのが楽しくて、ずっと薪を焚いていたのだけど、そもそも屋根も茅葺きじゃないし、煙がこもるときはこもる。
竹なんかを燃やしてれば大したこと無いんだけど、床から剥がした傷んだ杉材は燃やしたいし、でも杉を燃やせばすごく煙も出るし。
しばらく我慢かなー、と思っていた矢先。
お正月にいらっしゃった、アウトドアウェブマガジン、Akimama ライターの藤原さんが、
「長年、囲炉裏で薪を燃やしてると失明するよ」
と、超重要情報をくださいました。
ギャーーーーース!!!
なんでも、イタコさんの目の見えない人が多かったのは、囲炉裏が原因らしい。恐るべし、囲炉裏。
確かに、水で目を洗うとヒジョーにしみる。これはまずい。
本当は、地元・長谷の炭焼き名人に、春になったらちゃんとした炭窯の作り方を教えてもらおう、と思っていたのだけど、予定を変更して急遽 炭窯をつくることに。
今までにも炭焼きは何度かやってみてるし、また春になったらちゃんと作ればいいか、ということで、今回は溝口式トタン窯。
オール廃材、材料費0円です。ちょっと田舎なら、同じような材料がタダで手に入ると思う。
窯の作り方は、自転車旅をしていたときに出会った 溝口秀士さんの、簡易レンガ窯と、溝口さんのご本を参考にしましたよ!
お豆さん情報:炭焼きの仕組み
木を空気中で燃やすと、木の中の炭素と空気が結合して二酸化炭素に変わり、煙が立って直ぐに燃え尽きてしまいます。
一方、生木を空気が入らない蒸し焼き状態にすると酸素と炭素が結合せずに水蒸気やガス分だけが抜けて炭素分だけが残ります。
見た目の形は木に見えますが炭素のカタマリとなったものが『炭』です。
(引用:木炭の作り方)
というわけで!
1.自作炭窯:穴を掘る
ヨホ研恒例の穴掘りです。今日のヨホホメイトは、鰹節職人修行中のカミタケくん。タフです。ザ・タフガイ!
ちなみに彼は2日間で、摩擦発火の火起こしと、炭焼きを覚えて帰っていった。充実した休日ですこと!
タフガイなので、30分ほどで穴掘り完了。
大きさは、1m四方ほどの、深さ55cmほど。すると固い粘土層にあたったので、そこで掘り下げ終了。だって大変じゃん。
奥に見える縦の溝は、煙突が刺さるところ。
2.自作炭窯:断熱素材をえいっ!てする
溝口式は新聞紙ですが、てー庵の新聞紙は貴重品なので、今回は段ボール。
ちょうど焼却場に持っていこうと思っていたので、渡りに炭窯ですな。
耐火レンガなんかで窯の壁を作れれば、この作業はいらないけど、土中の湿気はかなり多いのと、トタンに断熱性能は期待できないので、一回限りの断熱材として、段ボールを投入です。
3.自作炭窯:トタンで壁を作る
トタンは、てー庵の壁に打ってあった、木目プリントのものを使った。個人的なシュミだけど、フェイク素材ってなんだか哀しく見えてしまうので、年末にべりべりはがしたのでした。( ← はがすと対雨性能・断熱性能は低下する)
トタンは、四方と底をきちんとカバーできるように。ありものでやったからぐわんぐわんだけど、こういうのはきっちり作った方が何かとうまくいきますよ。
こちら窯の概略図。
穴を掘ったら、ダンボールで断熱壁を作り、その内側にトタン壁を作る。煙突は、奥の下中央に穴をあけて、そこに繋げる。
というわけで、丸めたトタンで煙突を作る。丸めたトタンは、これまたそこらへんに落ちてた針金でしばる。九州の人は「くびる」と言う。煙突の長さはテキトーに。
(次ページ、いよいよ炭材の窯詰め)